税法科目の選択について

今年の税理士試験は8/6~8/8の三日間で行われました。

本試験を受験した皆さん、本当にお疲れさまでした。

本試験終了後から少しの間は、勉強から解放されてリラックスできる期間ではないでしょうか。

私も毎年、本試験終了後から9月の新科目の授業開始日までは束の間の休息を満喫していました。

勉強に縛られずに家族と過ごし、休日は大学時代の友人と北海道や北関東に旅行に行ったりと、限られた時間であったが故に今でも強く印象に残っている良い想い出です。

また、このリラックス期間に次の科目をどれにするかを決めていました。

さて今回は税理士試験の税法科目の選択についてです。

私が選択した税法科目は「消費税」「法人税」「相続税」です。

税理士試験に挑戦する前から何となく上記の3つを取りたいなと思っていましたが、何故これらを選ぶことになったかを簡単に振り返ります。

目次

税法科目ごとの選択理由

消費税

まずは消費税。

これは悩む要素ゼロでした。

日常生活の中で一番身近な税である為、取っ付き易い科目でもあるので、簿財合格後はこれに行くのがベストだと思いました。

なお、「ミニ税法と言われているからボリュームも少ないし、ライバルも簿財合格後に来るから法人税や相続税よりレベルが低いから楽勝だぜ」という巷の噂を鵜呑みにしてはいけません(笑)。

税法科目で唯一不合格となった科目ということもあり、消費税は私にとって「簿財とは全くレベルの違う化物科目」と認識しています。

法人税

次に法人税。

5科目官報合格を果たすには法人税か所得税のどちらを選択しないといけません。

どちらもえげつないボリュームで「税法科目の最大の山」と言われています。

消費税合格後に法人税か所得税の選択を迫られましたが、既に法人税の基礎コースを勉強していたこともあり、流れ的に法人税で行くべきかなと思っていました。

しかし基礎コースでそのボリュームと難易度に圧倒されビビりまくっており、さらに、

法人税はマジでヤバいからやめておけ
所得税の方が範囲が少ないからまだマシ
法人税に3回落ちて心が折れた
そもそも働きながら合格できる科目じゃない

等のネット上のネガティブフレーズがグサグサと突き刺さり、

もしかして所得税の方がいいのか?」と少し揺れていました(笑)。

しかし当時の実務のこと、そして将来のことも考えて、やはり法人税かなという気持ちが強くなり、その上で当時銀行員だった大学時代の友人の次の言葉が決定打になりました。

「法人税を持っていない税理士に法人の顧問は絶対に頼みたくないわー」

これは結構衝撃的な言葉でした(笑)。

法人と個人のどちらに重きを置くかの違いもありますが、私はやはり法人がメインと考えていたので、銀行員の友人の後押し(?)もあり、最終的には法人税を選択することになりました。

ここで所得税を選んでいたら、大切な友達を1人失っていたかもしれません(笑)。

相続税

最後に相続税。

超高齢化社会の日本において相続税を持っている税理士は需要があり、自分の将来の為にも絶対に取得すべきと考え、他の科目の選択肢はありませんでした。

4科目合格者が最後に挑戦する科目でもあるので、難易度はメチャクチャ高いというのも理解していましたが、法人税一発合格で調子に乗っていたので、「そんなの関係ねえ」で突っ込みました(笑)。

何に重点を置くか

というわけで、私は「実務で役に立つかどうか」「将来を考えた時にどうか」に重点を置いて税法科目を選択してきました。

合格しやすいかどうかは考えずに選択してきました。(法人税でちょっと迷いましたが…)

そもそも合格しやすいかどうかなんていうのはその時の合格率に大きく左右されるのでほとんど運だと思います。

ボリュームが少ない科目が合格しやすいかというと一概にそうとは言えないだろうし、未だに合格しやすい科目というのが良く分かりません(笑)。

最終的に、税法科目の選択は人それぞれです。

どうしても勉強時間が確保できないならボリュームが少ない科目を選択するのが良いでしょうし、個人の所得税確定申告に特化した税理士になりたいのなら法人税より所得税を選択すべきでしょう。

税法科目の選択の際は「何に重点を置くのか」という軸をしっかりと固めれば、どの科目を選択するのが一番良いか見えてくるのではないでしょうか。

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