前回の記事で、税理士事務所に転職する時に「給与の高低や社保の有無はどうでも良かった」と書きましたが、やはり月18万(しかも社保無し)は非常にきつかったです。
物価が今とは違うとは言え、この安い給料から自分で国保と国民年金も払って生活しなければいけないので、それはもう大変でした(笑)。
30歳で月18万円の価値しかない自分が嫌で仕方なかった
税理士事務所に転職した当時の自分のスキルや能力があまりに低い上に、全くの未経験の業界に飛び込んだということもあり、転職時は「30歳で月18万円(しかも社保無し)という評価になってしまうのは仕方ない」と割り切っていました。
しかし税理士試験の受験資格の為に合格する必要があった日商簿記1級がとんでもなく難しすぎて、「税理士試験の受験資格の検定試験でこの難しさなのかよ…」と絶望し、転職してすぐに「働きながら税理士になると決めたこと自体が間違いだったんじゃないか」と思うようになってしまいました。
日商簿記1級を経験したことがある人ならわかると思いますが、日商簿記1級と税理士試験の会計科目(簿記論と財務諸表論)の難易度はほぼ同じか、日商簿記1級の方がちょっと上かな?と感じるぐらい、日商簿記1級は難しいです。
しかし当時は日商簿記1級に合格すると税理士試験の受験資格が得られるということで、日商簿記1級は簿記論や財務諸表論より圧倒的に下という位置付けでした。
私も日商簿記1級の勉強を開始した時は「所詮は税理士試験の受験資格というポジションの検定試験、楽勝で合格できなきゃ税理士試験は絶対に合格できないぜ!」ぐらい思っていましたが、実際は税理士試験の会計科目と互角かそれ以上の難易度を誇るとんでもないレベルの検定試験で、無謀にもこいつに独学で挑んだ結果、これでもかと言うぐらいにボコボコにされました。
日商簿記1級に痛めつけられている時は、
日商簿記1級にさえ全く歯が立たたない自分は何て無能なんだ
こんな無能だから30歳で月18万円しかもらえないんだ
こんな無能だから社保が無いんだ
こんな無能が税理士試験に合格できるわけない…
我慢して最初の鉄道グループにいた方が良かったのか?
とネガティブモード炸裂で、それはもうかわいそうなぐらい病んでいました(笑)。
当時の自分のレベルと新卒カードを失った背景と勤めていた税理士事務所の労働時間の短さを考慮すると月18万円(+社保無し)は妥当な評価だと今は納得ですが、当時はそんな余裕はなかったので、給与明細を見る度に「ああ、社保無いのに手取はこれだけか…、俺はなんて無能なんだ…」と毎月落ち込んでいました。
この時期は日商簿記1級に合格する未来が全く見えず、当然税理士になる未来も全く見えず、そもそも自分が存在している意味さえ全く分からず、本当にきつかったです。
社保がないから家を借りるのにメチャクチャ苦労した
月18万だけでなく、「社会保険が無い」も当時の私に大きな試練を与えました。
税理士事務所に転職して半年ほど経ってから、職場の近くに引っ越しをしようと思い不動産屋に行った時のことです。
担当者から「社保じゃない?それだと本当に働いているのか分からないから、職場で証明書をもらってきてくれ」と言われて、所長に就労証明書的なものを書いてもらいました。
それだけではまだ信用できないのか、直近何ヶ月分かの給与明細書の提出まで求められ、「社保無しでさらにこの月収だと借りることができるかどうか微妙だねー」的なことも言われました。
「30歳にもなって、家賃5万円台の家を借りるのに、何でこんなに苦労しなきゃいけないの?」と自分の社会的ステータスの低さを嘆いていました。
大学卒業後に鉄道グループに就職した時はまだ入社していない状況にも関わらず何の苦労もなく家賃7万円台の家を借りることができたのに、「数年後にこの状況は何だ?」と。
新卒カードという唯一無二の最強の武器を手放した結果がこれなので、全部自分のせいなんですが…。
このように家賃5万円台の家を借りるだけでも非常に苦労したので、転職しようとしている場合は極力「社保あり」の職場を選んだ方がいいです。
18万だけでなく社保無しも強烈にメンタルを抉ってくれました。
日商簿記1級に合格してようやく社保無しから卒業
月18万円の基本給は20万、そして21万、22万と半年刻みぐらいのペースで少しずつ昇給していきましたが、社保に関してはずっとノーガード(雇用保険だけ)の状態が続きました。
それでも転職してから1年半後(=日商簿記1級に独学で合格した少し後)に、勤めていた税理士事務所が社保に加入してくれました!
自分で国保と国民年金を支払う必要がなくなって、「やっと社会人に戻れた」と思い、本当に嬉しかったです。
日商簿記1級の合格発表の2ヶ月後ぐらいに社保加入を伝えられたので、この時期は最高に幸せでした(笑)。
日商簿記1級に合格してようやく所長に少しだけ認められたのでしょう。
合格した後の定期昇給で基本給もそこそこドカンと上げてもらえたので、このタイミングで前職の給与に追いつき、日商簿記1級に合格してやっとスタートラインに立つことができました。
こんな感じで税理士事務所に転職してから1年半ほどの期間はずっと日商簿記1級に振り回され続けていました。
その難易度の高さと試験範囲の広さで、月18万+社保無しでメンタルやられまくっていた当時の私に追い打ちをかけるかの如くさらに絶望させまくったとんでもない試験でしたが、これに独学で合格したことで「自分はこの世に存在していても良いんだ」と思えるようになり、その後の人生の流れが一気に良い方向に変わりました。
社保無しで良いことなんて何もなかった
勤めていた横浜市の税理士事務所は、私が最初の正社員だったのですが、私の後にも入れ替わりがありつつ何人か正社員が入ってきました。
その時は既に社保ありの事務所だったので、面接の時に所長が「うちは社保完備しています!」と説明しているのを聞いて、「最初から社保ありでいいなー」と毎回羨ましく思っていました。
まあ、社保無しの苦労をしたおかげで、「30歳で月18万円、しかも社保無し」というパワーワードを至るところで使いまくることができているので、今となっては良かったかなと。
税理士資格を取得してから友人やお客様にこの話をすると…
えっ、30歳で月18万円!?www
しかも社保無し!?www
そこから税理士になったの?
よく頑張ったねー!
という最高の反応をしてくれるので、もうそれだけで当時の苦労の元は取れました(笑)。
でもやはり社保無しで良かったことなんて笑い話になる以外何もないので、余程の理由がない限り、就職・転職活動において社保は妥協しない方がいいと思います。
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