日商簿記1級の難易度の高さに心が折れかけた前回の続きです。
テキストNo.1の忘却の絶望を気合で乗り越えて、300ページを超えるボリュームのテキストNo.2に突入します。
税効果、税効果、税効果
冒頭で詰む
No.2はいきなり「税効果会計」です。法人税等を税引前当期純利益に対応させるアレです。
この記事を書くために数年ぶりに1級の合格テキストを見ているのですが、税効果の説明わざと難しくしていませんか?(笑)
冒頭の設例の解説に「商品評価損の損金不算入額の解消←損金算入(減算調整)」なる記載がありますが、解説でこれって初学者には難易度高すぎです。
法人税法を知らない当時の自分には「解消?減算?何すかそれ?」状態です。
冒頭で初学者のメンタルを破壊するのはNo.1と同じ手法ですね。やはり講師の説明を聞くこと前提でこのテキストは作られている気がします。
独学しないで授業料払えよっていうメッセージでしょうか?(笑)
税効果の出現率が高すぎる
最悪なことにこの税効果、テキストNo.2だけでなくNo.3の連結会計等にもガンガン出てくる論点で、こいつが出てくる都度、何度テキストを破り捨てようと思ったか。
例えば圧縮記帳という論点で初めて繰延税金負債という勘定科目が出てきた時は焦りました。
「今までは繰延税金資産しか出てこなかったんですけど」
「何でこいつだけ繰延税金負債なんすか?」
今なら簡単なことですが、税効果の冒頭から迷子になっていた当時は本当に意味が分からなくて…。
(利益を)圧縮?⇒何となく悪いことしている⇒マイナスイメージ⇒マイナスだから負債⇒繰延税金負債
こんな感じで無理やり暗記していた気がします(恥笑)。
繁忙期は勉強時間が確保できなかった
少し話が反れますが、私は1級を本格的に勉強し始めた2014年11月に、横浜市の税理士事務所に転職しました。
そして翌年の2月と3月は初めての確定申告業務でほぼ毎日残業でした。
普段は17時に終わる超ホワイト事務所ですが、この時期だけは残業しないといけません。当然この時期は休日以外まとまった勉強時間を確保することはできません。
よって、この時期の休日は新論点には手を付けず、過去の論点の復習を行っていました。
なお、税理士試験受験生となってからも年末~3月中旬までは税理士事務所の繁忙期の為、まとまった勉強時間は確保できませんでした。
繁忙期も残業無しの事務所はあると思いますが、基本的に税理士事務所にフルタイムで勤務している方は「繁忙期は勉強できないんだ」と割り切った方がいいと思います。逆にこの時期勉強できる方はライバルを突き放す大きなチャンスです。
テキスト6冊完走、そして本試験へ
さて、テキストNo.1とNo.2が強烈すぎて、No.3以降は「簿記1級はこういうものだ」と割り切って上辺の浅い部分しか理解できないまま淡々と勉強を続けていたと思います。
とにかく最初のインパクトが大きすぎて、No.3以降の記憶があまりないです。
なお、理解度はともかく、テキスト6冊と問題集6冊を完走したことは確かです。最後のテキストと問題集を終えても達成感が全く無かったことはハッキリと覚えているので(笑)。
1級の全範囲を完走したとはいえ、本試験直前になっても全体の6割くらいしか理解できていない感じでした。ちなみに過去問は一切手を付けていません。
そんなペラペラの知識を引き下げ2015年6月の本試験(第140回)に挑むことになります。
つづく